代表挨拶

ホームページを見て頂きありがとうございます。
代表の青木と申します。

こちらではどんな思いから訪問看護ステーションを立ち上げるに至ったかご説明させて頂きたいと思います。

私は、23歳の時に父を心筋梗塞で亡くしました。第一発見者でした。
その光景は今でも手に取るように覚えています。すでにチアノーゼが出ていた父。
何もできなったと何年も悩み続けました。
悩んだ末に「人の役に立つ仕事に就きたい」と思うようになり会社員から看護師になりました。
しかし、それが訪問看護ステーションを立ち上げようと思った理由ではありません。

父の話に戻ります。

父は亡くなる1年前に大腸がんが見つかりました。
見つかったときには既に「最終ステージ」の状態です。
主治医の先生からは「余命半年」と宣告されました。

宣告された父親は毎日のように「自殺未遂」を繰り返したのです。

私は、自殺未遂を繰り返す度に救急車で運ばれる父に付き添っていました。
その時診断されたのは「うつ病」です。
うつ病の薬を処方されましたが、全く効かず退院すればまた自殺未遂の繰り返しでした。
夜間に病室で付き添っていても落ち着かず、病棟を徘徊する父
辻褄の合わない独り言をただひたする言い続ける父

本当に身体だけではなく、心までも蝕んでいくがんの恐ろしさを今でも覚えています。

そして、父は心筋梗塞で亡くなりました。
あの時、私たち家族は何もできなかったのです。
不安だらけで心身ともに追い込まれて行きました。
自殺未遂の傷が治ればまた退院して自宅へ戻されました。
私たち家族は家に帰っても不安です。
「いつ自傷行為をするのか」「がんの進行によって死んでしまうのではないか」と不安な日々を過ごしました。
「あの時に相談に乗ってくれる医療者がいてくれたら少しは安心できたのではないか?」
そう思うのです。

実際、あの時に頼れる医療者は、私たち家族にはいませんでした。
病気を抱えながら退院される本人や家族は不安を抱えています。

そんな不安を少しでも和らげて穏やかな在宅生活を送って貰いたい。

このような想いから私はこの訪問看護ステーションを立ち上げました。
「不安」を抱えている方々のために、その人らしく「家で暮らす」を支える看護を提供したいと考えています。

代表理事
青木創治郎